あらすじ2 龍呪の堕天使編

 宙空の国は、陸地を棄てた有翼の民の世界にあった。陸地では龍が汚染された大地を浄化していたが、民はそのことを知らず、雲の上でロストテクノロジーと、精霊との契約で使える魔法を頼りに暮らしていた。
 ある日、そんな世界にフェイという名の妖精が訪れる。精霊が実体を持つに至った存在、或いは世界の創り手とも言われ、独自の力で魔法を使う妖精は、龍と等しく神とも崇められるべき存在。そんな崇高な存在のフェイは、尋ね人があり、世界を渡り歩いているのだと言う。上天の雲に棲む上流階級の人々には目もくれず、妖精が文字通り拾ってきたのは忌むべき赤目の白子ゆえに空に棲めなかった、下天の蒼雲出身の子どもで、名前すら持っていなかった。
 フェイは子どもをリュージュと呼び、何かと世話を焼きたがる。異世界からの侵略組織に対抗するために妖精の力を借りたい上天だが、忌子を引き受けたがる人はなかなか現れなかった。最終的に、銀髪碧眼を尊ばれ、幼くしてお飾りの将軍の地位に祭り上げられていたラフィエスという少年が見るに見かねてリュージュを引き取り、人の言葉などを教え出す。ラフィエスはリュージュが予想外に理知的なことに驚く。それもそのはず、リュージュは地上で龍に育てられていた。
 神を創り出し、意のままに操りたい侵略組織は、妖精が気にかけるリュージュを拐い、洗脳や人体実験を繰り返す。このときにリュージュの髪や翼は他の被験体から色素を移植され、瑠璃色に染められた。また、龍の力を押し込められたりした結果、組織の目論み通り、きっかけ次第で神へと覚醒するであろう臨界状態にまで追い詰められる。そこへフェイが罠と知りつつ助けに飛び込み、操られて妖精を捕らえようとした己に絶望したリュージュは前世の力も込みで神に覚醒、暴走して組織の拠点を壊滅させたのち、自身を深く封印したのであった。
 封印されているリュージュ本体の翼は六対あるが、後々フェイの泣き落としに負けて傍にいる為に作り出した端末は、一番力の弱い末の羽を使っている。