あらすじ1 双明の妖精編

 神界で争っていたはずの悪魔族ジュランと天使族リューンは、祇界の人間の双子に堕とされてしまった。元に戻りたい二人は白竜の仔リュージュを連れた少年、フェイに出会う。フェイもまた、厄介な事情を抱えているのをなんとかしたいと願っており、三人と一匹はそれぞれの目的を叶えるため、共に旅に出ることにした。
 世界を巡る中、神界での争いが祇界に悪影響を及ぼしているのを目の当たりにし、双子はその争いに疑問を持つようになる。そんな中、とある宗教大陸では、祇界を蝕む異常について、神が自覚に欠け責務を放棄しているからだとフェイを糾弾。彼の怠慢の責任を双子にも求め、双子を処刑してしまう。それは真実、神の力を持っていたフェイの逆鱗に触れ、祇界は滅びの淵へと堕ちた。
 滅びの淵に堕ちた祇界では、全てが死者ばかり。神界の魂を持っていた為に中途半端に滅びを免れ、魂だけの状態で動けた双子は引きこもってしまったフェイを見つけ出し、彼の持つ力を一部肩代わりすることを対価に祇界を復活させることに成功する。その際に感じたのは、神界の争いについて、裏で糸を引いているナニモノかの存在だった。
 やがて明らかになる、争いを続けさせようと執着する恨み辛みの積み重なった歪みと、それにより真っ二つに引き裂かれた強き魂が双子だったという事実。本来あるべき姿にないことが歪みを増強していると知った双子は、共に転生することを選んだ。
 一人残されて悲嘆に暮れるフェイに、白竜の仔リュージュが語る。多数の世界が存在し、その中の一つに確かに転生が成された未来を。未来から来た双子の転生体、リュージュもまた、未来を語ったことにより時を未来へと戻って行った。
 フェイはもう、自らの手では世界を滅ぼさない。リュージュに再び逢う、その日まで。