『ユイトと双子の探偵生活 File001 御蔵入りの兄妹』感想

 蒼真そうまキリカさんのサイト、『ND』にて試読できますほか、BOOTHにて購入することのできる小説、『ユイトと双子の探偵生活 File001 御蔵入りの兄妹』につきまして。

ギフトという特殊能力による犯罪があとをたたない世界――。
すべてを失った男を拾ったのは、不思議な双子だった。
とある事件によって妻と息子を失った男は、道端で倒れているところを赤い瞳の双子に拾われた。
たった二人きりで大きな屋敷に住む不思議な双子、イルとイリ。
男――ユイトと双子の不思議な共同生活が今、始まる。

(BOOTHでの紹介文より)

 タイトルからして推理モノが連想できるため、推理モノに苦手意識があって食わず嫌いしていたのですが、大きな間違いでしたね! 推理モノというよりは特殊能力のある世界での社会問題や人間模様を描いた物語です。

 推理モノ、異能力モノって割とシリアスになりがちな印象がありますが、この作品では随所にコメディタッチな一幕があり、緩急の付け方が上手で、おかげで投げ出すことなく最後まで読むことができました。テーマは重く、ずっしりと来ているはずなのに、何故か軽やかに読み終えているんですよね。すごく不思議な気持ちです。

 File001とあります通り、シリーズものの第1作目で、実は次作も既に頒布されております。この感想を書いている時点ではまだ手を出していないのですが、これだけ読みやすければ手を出すのもありかなと思っています。

 少し不思議な世界での笑いあり、涙ありな騒動譚系が好きな人は、ハマると思います。