『そして新たな日常へ』
|龍《りゅう》|神《じん》|警《けい》|備《び》|会《がい》|社《しゃ》に、新入社員が入った。 それ自体は、別に|珍《めずら》しいことではない。社長に拾われ、その|人《ひと》|柄《がら》に|惚《ほ》れ|込《こ》んで|中《ちゅう》|途《と》…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて月夜に騒ぎを起こす』救出劇は成功した
|龍《りゅう》|神《じん》|警《けい》|備《び》|会《がい》|社《しゃ》の社長|邸《てい》にて、最終点呼が行われる。 |詩《し》|音《おん》の救出に|出《で》|掛《か》けたメンバーは、総員無事。|誰《だれ》|一《ひと》|人《り》として欠け…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて月夜に騒ぎを起こす』憐れなる施設警備員
「ふっふっふ、いよいよ私の出番ね!」 |詩《し》|音《おん》の|奪《だっ》|還《かん》成功を告げる|通《つう》|信《しん》から三十分後、にわかに|警《けい》|備《び》員の動きが|慌《あわ》ただしくなったのを見て取った|風《ふう》|薫《か》は…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて月夜に騒ぎを起こす』救出劇は折返し地点
|懸《け》|念《ねん》されたセキュリティシステムは、強化された|絡《から》|繰《くり》|師《し》と|璃《り》|音《おん》に|逢《あ》いたい|詩《し》|音《おん》の前では無力だった。あまりにもあっさりと破られたそれに、出番のなかった|聖《せ…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて月夜に騒ぎを起こす』耀夜は後悔していない
それでも|納《なっ》|得《とく》しかねる様子の|真《ま》|理《り》|亜《あ》に対し、それにな、と一息置いてから告げる|耀《かぐ》|夜《や》は、|笑《え》|顔《がお》だった。「本当に|駄《だ》|目《め》だと思うんだったら、|真《ま》|理《り…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて月夜に騒ぎを起こす』真理亜は社長に物申す
|詩《し》|音《おん》の救出作戦が実行に移されたのは、月が|煌《こう》|々《こう》と|輝《かがや》く夜だった。 陽動は|璃《り》|音《おん》と|風《ふう》|薫《か》が大半を務め、|奏《か》|音《のん》、|聖《せい》|也《や》、|天《あま》…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて機械屋の本領発揮』最終確認
「ボク、ふっかーつ!!」 再起動されて開口一番に|叫《さけ》んだ|天《あま》|音《ね》に向けられた視線は、半分が生温かいものであったが、残り半分は|緊《きん》|張《ちょう》を|孕《はら》んでいた。最終動作|確《かく》|認《にん》の最中とあっ…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて機械屋の本領発揮』休憩時間
|詩《し》|音《おん》が救出され、|脱《だっ》|出《しゅつ》するということは、世間的にはザイオンサーバーが|陥《かん》|落《らく》するのとほぼ同義だ。|難《なん》|攻《こう》|不《ふ》|落《らく》の大容量ネットサーバーとして、一流と言われ…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて機械屋の本領発揮』進捗状況
果たしてその|三《さん》|ヶ《か》|月《げつ》後、|奏《か》|音《のん》は精神的に|疲《ひ》|労《ろう》|困《こん》|憊《ぱい》していた。さっくり予定通りに終わったのは|璃《り》|音《おん》のプログラムメンテナンスのみ。|天《あま》|音《…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて機械屋の本領発揮』現状把握
|奏《か》|音《のん》の大改修に|三《さん》|ヶ《か》|月《げつ》も|掛《か》かったからには、|天《あま》|音《ね》の方も、短く見積もってすら、|恐《おそ》らく同程度|掛《か》かるだろうというのが、|皆《みな》の|一《いっ》|致《ち》した…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて機械屋の本領発揮』大改造
全ての修理とメンテナンスが終わって、|奏《か》|音《のん》が目を覚ましたとき、作業開始から|既《すで》に|三《さん》|ヶ《か》|月《げつ》|経《た》っていたこともあり、|絡《から》|繰《くり》|師《し》の存在はすっかり|龍《りゅう》|神《…
絡繰異聞・本編(第二版)
『かくて地固まる』道化師たち
次の|沈《ちん》|黙《もく》を破ったのは、|天《あま》|音《ね》の笑い声だった。「|風《ふう》|薫《か》って名前だっけ? キミもなかなか言うねぇ。こんなにコテンパンにされた|璃《り》|音《おん》はボク、初めて見るかも!」 でもね、と続ける…
絡繰異聞・本編(第二版)