絡繰異聞の改版したいなぁ。

 大まかに、2つ3つほどの理由により、『絡繰異聞』を出し直したい気持ちが強まってきております。

 1つは、前回初版を出したときに改行をミスしていることに気付かず、行のズレが見苦しい部分があること。ついでにルビも振りたいし、書籍にするなら行末にも気を遣いたい欲も出てきたこと。

 2つ目は、表紙絵を描き直したいこと。あの頃は自分の絵に対して、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返していた頃でして、今の絵とは線の描き方や塗り方が違うのです。それはそれで当時の個性ではあるのですが、こう、描き直したい衝動が……!

 そして3つ目は、和条門尚樹の書籍として、オンデマンド帯の価格で入手できる超掌編以外のいわゆる一般的な小説が出したいことですね。超掌編集に関しては、もう少ししたら『十二ヶ月の彩り』を出したいと思っておりますが、あれは文庫見開きで各ストーリーが完全に別々の世界観で独立しており、なんていうか、ほら、お試しパックみたいなノリがあるわけですよ。しかもフルカラー本予定なので、一般的というより逸般的な雰囲気があるわけでして……。また、『連理樹の森』の『カノンカノン』につきましては、第三版を凝りに凝って出したばかりですので、ちょっとまだオンデマンドで出し直す気分にないというか。

 新規に小説を書いて出すという選択肢もありましたが、夏頃までは色々重なっておりまして、小説の執筆だけに集中できない状況なんですよねぇ。その分、『絡繰異聞』なら少々の本文手直しと表紙・裏表紙の描き直しだけで済むといえば済みますので、言い方は悪いですが片手間というか、他の作業と並行しても何とかなるんじゃないかなという思いもあります。

 もし『絡繰異聞』の廉価版がさっくり出せれば、他の小説の執筆に手間取っている間でも代表作として発表できるなぁというものすごく打算的な理由も絡めば、ほら、出したい気分になってくるじゃないですか?

 そんな訳ですので、当面個人の創作としては『十二ヶ月の彩り』の仕上げと『絡繰異聞』のリメイクだろうなぁと思ったのでした、まる